初恋のブラジル人の女の子の甘い香り

私の育った愛知県は在日ブラジル人がとても多い地域でした。車メーカーなどの工場が多く、出稼ぎでやってくる人が大変多かったのです。家族を呼び寄せている人もおり、そのため小学校の頃からクラスに一人はブラジル人がいました。学校行事としてブラジルの文化を学ぶ交流会も行われ、彼らはごく自然な存在でした。

特に印象に残っているのは、彼らの抜群の運動神経です。同年代の日本人と比べると明らかに体格がいい生徒が多かったのを覚えています。足は速い、筋力も強い、持久力もある、中学生になると運動系のクラブからは引っ張りだこでした。

当然のようにサッカー部に集まるのかと思いきや、意外とバレー、バスケット、文化系クラブなど様々なクラブに所属していたのです。大きな誤解をしてました。ブラジル=サッカーと思いきや、どうやら彼らにとってサッカーが好きなのは当たり前だけど「ソレはソレ」ということだそうです。好きなスポーツはいくつもあり、やりたいスポーツもサッカーとは限らないとのことでした。

しかし、やはり運動神経は大したものです。プロスポーツでも助っ人外国人を呼び寄せる理由がよくわかりました。彼らは各クラブでエース級の活躍を続けます。私も何度か試合を見に行きましたが、よく目立っていたのはブラジル人生徒ばかり。運動音痴だった私は心底羨ましく思っていました。

また、女の子も可愛かったのを覚えています。私の初恋はブラジル人の子です。彼女は何だかわかりませんが、甘い匂いを漂わせた大人びた子でした。今はどこで何をしているのでしょう。思い出すと切なくなります。

思春期の体験というのは人生に影響を与えるものです。おかげで、今も私の好みのタイプの女性はラテン系の外国人です。

アメリカ人牧師夫妻が私を助けてくれた

私は中学生の時、学校へ行けなくなった事があります。その時はいつも家でぐったりと眠っていたり、祖母の代わりに近所のスーパーに買い物に行ったりする程度でした。

その時、小学校の時、時々学校に英語を教えにきてくれていたE牧師夫妻に偶然会いました。
最近の調子を聞かれて、困りながらも、学校にいけていない事などを相談しました。E牧師夫妻は「それなら私たちの教会においで。毎週日曜日に礼拝をしていて、色んな人が来るから」と声をかけてくれました。

この話を母に相談した所、「少しずつ前を向いて進む為には必要なのかもしれないね」と頷き、次の日曜日から私は教会にいってお話を聞くようになりました。

E牧師とその家族は、小さな港町でプロテスタントの教会を二十年以上運営しています。「あそこの年子の女の子二人は、私が担任だった事もあるんだ」と、母が懐かしそうに呟いていた事が印象的でした。

二十年以上も住んでいる為に日本語は問題なく、地域の方とも上手くいっている家族でした。
礼拝も日本語で行われ、日本人以外の町内に住む外国人や、小さな子供を連れたお母さんもいました。

礼拝の後には、皆で昼食をとります。色々な人種や国籍の人が、本当に色々な悩みを抱えて、それに向かって頑張っているのを毎週感じました。無理強いをせず、小さな前進も嬉しそうに聞いてくれるE牧師と夫人はとても優しい人でした。それから少しずつ、私は学校にも通い始めました。

今は大学を卒業して地元を離れてしまいましたが、時々E夫人から「元気ですか?」とメールが届く事があります。

素敵な彼は意外と残念な幼稚なフランス人

留学生のたくさんいる大学の近くで、パン屋のアルバイトをしていました。
値段は安くはありませんでしたが、パン食が懐かしくなるのかなんなのか、日本の学生より外国の方がよく来てくれていました。

そんな中、フランス人らしき学生さんがよく来るように。
背も高く、彫のしっかりした顔で緩やかなブロンドの髪「へえ~素敵」とちょっと見とれるほどです。
好きとかそういうことではなくても、外人と付き合うってどんな感じなのかしら?なんて思ってしまうことがありました。

でも、なんとなく私のことが気に入ってくれているようなんですよね。
私が奥で作業している時は店に入って来ないのに、レジに立つと店に入って来たり、パンの中身をわざわざ聞きに来たり。

とりあえずかっこいいしかわいいような気も気もしますが、ちょっと子供っぽ過ぎるなあ、という気もしていました。
悪人の私は、ちょっとからかってやろうという気になり、ある日ニコリと笑いかけてあげました。

そして翌日、また彼が来たのですが・・・なんだかぺったりと整えられた髪にすごいコロンの香り。
普段は地味な学生らしい格好なのに、なんか昔のジャケットみたいのを羽織っています。
オシャレして来ちゃったんですね。私はかなりドン引きでした。
その日はもちろん笑かけることもなくあっさり終わり。
彼の「えっ?終わり」という表情もがっかりな感じです。

その後、ちょっと間があいたけどまた来てくれるようになりました。
またいつもの彼に戻りましたが、なんだか格好よく見えなくなってしまったのは不思議です。
いつの間にか来なくなったけど、国に帰ったのかな。

あまりにも幼稚で残念な彼の話でした。